最近読んだ本のご紹介です。
「諦める力/著者 為末大」
陸上のオリンピアン、為末選手の著書。
最初、タイトルを見たときに、ちょっとした違和感を感じてしまって・・・思わず手に取った本。
(どうしても体育会系のイメージって根性論な気がしてたので)
だけど、読んだらものすごく納得。
個人的に、すごく共感する部分が多く、ステキな本との出会いとなりました。
今回は、そんな本のご紹介です。
★こんな方にオススメ★
- 目的達成のために、努力している方
- 頑張っているんだけど、なかなか結果が出せず悩んでいる方
- 自分の進路で悩んでいる方
今回ご紹介する本
本を読んでの感想
まず、本を手に取ったとき、疑問に思ったのが、
アスリートの意味する「諦める」とはどういう意味だろう・・・?
ということ。
その問いを一つずつ解決してくれるのが嬉しくて、一気に読んでしまいました。
客観的な状況把握により、自分の強みを知る
戦略とは、トレードオフである。つまり諦めとセットで考えるべきものだ。だめなものはだめ、無理なものは無理。そう認めた上で自分の強い部分をどのように生かして勝つかということを見極める。
諦める力/著者 為末大 より引用
このフレーズが、特に印象的でした。
「勝つ」ということをあきらめているわけではなく、
勝つために、自分を客観的に見て、自分の強みを活かせる方法でアプローチするというもの。
そのために、強みを活かせないやり方は諦めることもあるという考え方。
どんな成功者でも人間ですもの。
得意分野・不得意分野は人それぞれあって当たり前。
その人の置かれた状況も人それぞれ。決して同じではない。
この本の中で、何度か出てくるフレーズ。
世の中は平等ではない不条理
諦める力/著者 為末大 より引用
それを客観的事実として受け入れる。
(なかなか苦しい作業になるかもしれませんが…)
その上で、どう生きていくか?
得意分野をいかに努力して伸ばしていくか?が大事かなと感じさせられました。
仕事でもそうだなと思います。適材適所。
自分の状況を客観的に見て、あえて弱点分野で勝負する必要はないわけで。
自分の専門性は何なのか?強みは何なのか?
それを把握したうえで、いかに社会に・会社に貢献していくか?自分ができる事は何なのか・・・?
それを考えるのが大切だなと。
そんなことを考えつつ、読ませてもらいました。
諦めること、諦めてはいけないこと
「手段は諦めてもいいけれども、目的を諦めてはいけない」
諦める力/著者 為末大 より引用
私の場合、これを登山に当てはめて、考えてしまいました。
例えば「槍ヶ岳登頂」という目的があったとしても、ルート・行程選びは人それぞれ。
どのルートで行くのか?小屋泊・テント泊にするのか?何日でいくのか?
「槍ヶ岳登頂」までの方法・手段は色々あるけれど、
その自分が選んだやり方で登頂するために、必要な下調べ・体力作りといった準備段階を含め努力をするわけです。
ただ、どんなに「私は~したい!」という思いがあったとしても、
メンバーの体力・経験等状況を判断し、
テント泊を諦めて小屋泊にするとか、
大キレット縦走は諦めて槍ヶ岳のみにするとか、
天候悪化のため、今回は入山を諦めて上高地・松本観光に変更。次回再チャレンジするとか・・・
状況を客観的に見て、「諦める」という作業も必要となってきます。
これを失敗して突っ込んでいってしまうと、事故に遭うだけですから。
ただ、ここで大切なのは、いずれの方法にしても「槍ヶ岳登頂」という目的は諦めていないという事。
こんな感覚と似ているのかなと思いました。
その他、心に響く名言が沢山出てくる本
一流のアスリートの方が書かれた本。
もちろん並々ならぬ努力を重ねてこられたのは、ものすごく伝わってきます。
それと同時に、一人の人間として、生き方を悩んで、立ち向かって・・・
アスリートである前に、我々と同じ一人の人間であり、
等身大の姿で語られているなという印象を受けました。
その影響もあってか、この本を読んで感じたのは、心に響く名言・フレーズが多いなという事。
中には、目から鱗な考え方もあり、ハッと気づかされるものも多かったです。
まとめ
「努力し続ける」・・・確かに響きはいい。
ただ、視野が狭く、がむしゃらに突進していくような努力の仕方ではダメ。
それは、自分をリスクにさらしているだけ。
きちんとした戦略のもと、「諦めること」「自分が努力すること」「諦めてはいけないこと」を見極めることが重要。
私にとって、そんなことを教えてくれる本でした。
他にも為末選手の本は色々と出されているので、引き続き読んでみたいなと思います。
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