登山中の水分ですが、
どれくらいの量、どんな飲み物を持っていかれてますでしょうか?
登山で飲み物は少なすぎたら本当にツライ。
かといって、多すぎると負担になる。
飲み物も、スポーツドリンクばかりでも飽きてしまう。
水だけだと、塩分補給できない。
・・・などなど、悩みますよね。
私も、自分の身体と相談しながら、試行錯誤です。
そこで今回、私なりに調べてみました。
この記事では、登山において、
- なぜ適切な水分補給が必要なのか
- どれくらいの水分量が必要なのか
- 実際の計算方法
について、調べてみた備忘録&自分の経験も踏まえて考えてみたいと思います。
なぜ水分補給が必要なのか?
登山など、運動をしていると、
身体は筋肉の収縮によって熱を発生するため、体温が上昇します。
身体を冷やす働きがあるのが汗。
実際、気温38度、湿度30%、6時間傾斜のつけたトレッドミルを歩く実験で、
こんなデータがあるようです。(参考資料①p60 図2-25参照 Pittsら(1944))
- 全く水をのまなかった場合、時間経過とともに、体温は上昇し続ける。
- 自由に水を飲むようにした場合、体温上昇は抑えられたが、
その時の飲水量は脱水量の2/3程度。 - 汗と同量の水と塩を飲むことで、体温上昇が最も抑えられた。
また、体重の2%の脱水が起こっただけで、持久能力が低下するとのこと。(参考資料①⑦⑫)
脱水になると、熱中症も怖い。
中高年になれば、脳梗塞・心筋梗塞のリスクもあがる。
また、水分・塩分補給が適切でないと、
足がつりやすくなったり、浮腫んだり…など
登山でよく経験する症状にもつながる。
失った汗を補うよう、意識的に水・塩分をとることが、快適にあるくコツのようです。
登山中、身体から失う水分量は?
登山中に、身体から汗などとして出ていく水分量は以下の式で表せるとのことです。
(参考資料①②③⑧)
脱水量(mL)=係数5×体重(kg)×行動時間(h)
体重のところを、「自分の体重+荷物の重さ(kg)」として、
荷物を考慮しているサイトもありました。(参考資料⑥)
また、気温・コース強度など、状況に合わせて・・・
この計算式の係数「5」のところを、夏場だと「7~8」ぐらいに替えて計算するようです。
(参考資料⑬)
この計算からわかること。係数「5」として
体重60kgの人で、6時間の行程(荷物を考慮しない)の場合
脱水量(mL)=5×60(kg)×6(h)=1800mL
そして、体重60kgの場合、
登山中、1時間あたりに失う水分量は300mL
これを意識しておくだけでも、水分補給のヒントになるのかなぁと思っています。
登山で必要な水分量は?
調べてみると、計算方法の考え方が2パターン見つかりました。
体内の蓄えもあるので…
- 実際必要な水分量=脱水量の70~80% (参考資料②⑧)
- その人のレベルに合わせて、脱水の許容範囲を考慮し計算する (参考資料③)
1.脱水量の70~80%が実際必要な飲水量 という考え方
これは、参考資料②⑧のサイト等で紹介されているもの。
実際に登山で必要な飲水量=脱水量の70~80%
という計算方法。つまり、
飲水量(mL)=脱水量の70~80%
=係数5×体重(kg)×行動時間(h)×0.7~0.8 …(A)
2.その人のレベルに合わせて、脱水の許容範囲を考慮し計算する方法
これは参考資料③のサイトによると、
その人のレベルに応じて、脱水許容範囲を設定するという考え方。
そして、
健康のために運動やスポーツをする人の場合、
脱水の許容範囲は体重の1%まで
この考え方による計算方法は、
飲水量(mL)=脱水量(mL)ー10×体重(kg)
=係数5×体重(kg)×行動時間(h)ー10×体重(kg) …(B)
十分トレーニングを積んだスポーツ選手になると、脱水の許容範囲が調整されます。
※詳しくは、下記サイトをご覧ください。
↓↓↓
ミツカン/水の文化センター/山登りに必要な飲水量と欠かせない塩分補給
体重60kg、行動時間6時間の場合に必要な水分量は?
体重60kgの方が登山をして、6時間の行動時間とした場合(荷物は考慮せず)、
上記①②それぞれで、必要な飲水量を計算してみました。
「健康のために運動やスポーツをする人」の条件で計算しています。
上記(A)の計算式によると、
飲水量(mL)=5×60(kg)×6(h)×0.7~0.8
=1260~1440mL
上記(B)の計算式によると、
飲水量(mL)=5×60(kg)×6(h)ー10×60(kg)
=1200mL
どちらの計算方法を用いても、500mlペットボトル3本ぐらいは水分を持っていく必要がある
・・・ということになります。
私の実感|夏場は係数「7~8」は必要
私の場合、涼しい快適な条件での軽登山なら、係数「5」でOK。
やはり、夏場、気温が高いと、係数「5」じゃ全然足りない。
参考資料⑬にあるように、夏場は係数を「7~8」に変える必要がある気がします。
すると、体重60kgの人が、6時間登山で行動した場合、
夏場、係数「5」→係数「8」として、
(A)の式に当てはめると
飲水量(mL)=係数8×60(kg)×6(h)×0.7~0.8
=2016~2304mL
(B)の式に当てはめると、
飲水量(mL)=係数8×60(kg)×6(h)ー10×60(kg)
=2280mL
どちらの計算式でも、2.5Lぐらいいりますね。
私は、暑い時、これくらい持っていく計算です。
実際に、今までの経験で・・・
- 夏場の低山、日帰り登山にて。暑すぎて2.5Lぐらい必要になったことも。
- 想定より足りなくて、他の人から分けてもらったり、
沢の水を汲んで、対応したこともあります・・・(泣)
多すぎると荷物になりますが、
(実際、水が多すぎて、重すぎて、捨てたこともありますが)
水場がなくて足りなくなるよりはいい。
少し予備があると安心。
心配性な私ならではの、自分なりの解決策。
なので、
私の場合、特に夏場は、
気温や荷物、コース途中の水場の有無など、
状況に合わせて、持っていくイメージです。
水分補給は「こまめに、ちびちび」を心がけてます
もう一つ大事なのが飲み方かなぁと。
よく、山の先輩方から言われたのが、
こまめに、ちびちび飲む
沢山一気に飲んでも、尿として排泄されてしまう。
失った水分や塩分を少しずつ補えるよう、30分に1回は休憩しつつ。
自分が適切に水分補給ができているか?
持ってきた水分の残量も気にしつつ。
こまめに、水分補給・塩分補給・エネルギー補給しながら歩くよう、
心がけるようにしています。
【参考】ハイドレーション|「ちびちび飲み」にオススメ!
私が使っているハイドレーションは、キャメルバック。
ハイドレーションがあれば、歩きながらでも「こまめに、ちびちび」飲める。
特にテント泊装備で、荷物が重い時に助かるなぁと個人的には感じています。
(重たい荷物をおろして、水を探し出して飲んで、また背負う…の動作も、ひと苦労なので)
実際どんな飲み物を持っていく?
登山においては、水分補給だけでなく、
汗と一緒に失ったナトリウムの補給も大切と言われています。
以下の記事にまとめています。
ご参照くださいませ。
↓↓↓
まとめ|自分にあった水分補給を
登山中、汗で失う水分・ナトリウム。
これを上手に補うよう、摂取をこころがけつつ。
ただ、自分にあった味や飲みやすさも大切かなと。
飲めなかったら意味がないですしね。
いろいろと計算式がありますが、これはあくまで最低必要な量。
少し多めに持っていくほうが安心。
「自分にあった水分補給・塩分補給・エネルギー補給」
試行錯誤しながら、快適登山につなげていけたらと思います。
※今回、記事作成にあたり参考にした資料を、以下にまとめています。
詳しくはこちらもご覧ください。
↓↓↓
参考資料
①登山の運動生理学百科 /山本正嘉 著
②YAMAP MAGAZINE/登山に必要な水の量と補給タイミング|登山ガイドが行動時間のめやすを解説【山登り初心者の基礎知識】
https://yamap.com/magazine/41584?utm_source=chatgpt.com
③ミツカン/水の文化センター/山登りに必要な飲水量と欠かせない塩分補給
④日本スポーツ協会/推奨品 スポーツ活動時の水分補給とコンディショニングに適した商品
https://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid147.html?utm_source=chatgpt.com
⑤大塚製薬
https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/heat-disorders/casestudy/sports/?utm_source=chatgpt.com
⑥YAMAHACK/登山で必要な水分、「何を」 「どれだけ」 「どうやって」持っていってる?
https://yamahack.com/3652
⑦スポーツ栄養WEB/水分補給の不足は本当に持久系運動のパフォーマンスを損うのか?
https://sndj-web.jp/news/000463.php?utm_source=chatgpt.com
⑧ファイントラック/登山に必要な水の量と汗のはなし
https://www.finetrack.com/tips/tips-03/
⑩大正製薬/ナトリウム 体の水分量やミネラルバランスの調整役
https://www.taisho-kenko.com/special/vitamin-mineral/sodium/?utm_source=chatgpt.com
⑪日本スポーツ協会/熱中症予防ガイドブック 第6版
https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/supoken/doc/heatstroke/heatstroke_6.pdf
⑫ダイアモンドオンライン/秋の登山でも水分補給を、脱水が体重の2%で危険水域に
https://diamond.jp/articles/-/144657
⑬日本気象協会/登山ではどれくらいの水が必要?自分に必要な水分量を把握しよう!
https://tenki.jp/suppl/shigematsu/2021/12/16/30796.html





